妄想

死ぬほどだるい中名古屋行きの新幹線に乗り込む。
浜松あたりで新幹線急停車。そして車内アナウンス
「お客様にお知らせがございます。ただ今、三河地方に巨大な隕石が落下したとの情報が入り、現在現地との連絡が取れない状況にございます。つきましては確認が取れるまで大変申し訳ございませんが、このまま停車させていただきます」
ざわつく車内。焦って携帯電話を取り出すサラリーマン。悲痛な叫び。
だがその喧騒の中一人だけ安堵の表情を浮かべている男がいた。
彼もまたおもむろに携帯電話を取り出し「仕事」グループの電話帳から番号を選ぶ。
「あ、くぐつですけど、お疲れ様です。まだちょっと不確定情報なんですけど、客先に隕石が落ちたみたいでって、え?ああ、ニュースやってます?どんな感じですか?え?壊滅?巨大クレーター?あーマジですか・・・・え?いや全然笑ってないですよ、ええ。どうしましょうか、電話も通じないみたいなんすけど、ええ、いや、なんか新幹線も止まっちゃって・・・ええ、立ち往生ですわ。え?いや全然うれしそうじゃないですよ、困ってますよ。かなり。どーしようかなぁーええ、まぁもうどうしようもないんでしょうけどね。とりあえずここから先には進めそうもないので、新幹線動いたらオフィスに戻りますわ。え?いやいやいやショックですわー(平坦に)じゃあちょっとこちらでも状況確認しますので、ええ、失礼します」

アハハハハハハハハハハハハハ
お、ねェちゃん、ビールとさきいか貰える?いくら?ああいいよ、おつりいいから。

とかいう妄想をしながら寝ます。

よく考えたら壊滅するくらいの隕石落ちたら浜松あたりの新幹線なんか木っ端微塵だな。
まぁそれもいいか・・・